「農園Cafeやい子ばあちゃん」オーナー 大平美代子さん

福島県石川町の魅力に迫る特別インタビュー企画。今回は、「農園Cafeやい子ばあちゃん」のオーナー、大平美代子さんにお話を伺いました。

やりたい事を続けていくためにカフェを開業

ー 農園Caféをオープンするにいたった経緯を教えてください。

「東日本大震災があった前年の2008年にオープンしました。それまで勤めていた会社を2007年に退職することになり、新たに何かを始めようと思ったのがキッカケです。



そもそもカフェを選んだ理由としては、大好きな農業を続けながら、過去に取っていた管理栄養士の資格を活かすことができると考えたからなんです。




ここで採れる美味しい野菜を使って、誰かに喜んでいただくことができたらという思いもありました」

義母とのタッグで、カフェと農家のモノゴトを発信していく

ー お店の名前に “やい子ばあちゃん”が付いているのがとっても印象的です。

「やい子ばあちゃんは2017年現在85歳で、私の義母にあたります。おしゃべりが大好きで、明るくて元気なおばあちゃんです(笑)。地域にお住いの皆さんからよも昔からよくして頂いていて、誰からも好かれる人なんです。実は以前、某大手企業のキャンペーンガールをしたこともあったり。だから、看板娘はばあちゃんがぴったり、と(笑)」

やい子さん「もともと美代子とは一緒に農業をしていたわけではなかったんですけど、気づけば私も85歳になっちゃって、一人ではできないことが出てきたんですよねぇ。今は逆に美代子に頼ってもらうことも出てきて、やっと一緒にできるようになったよね」

「家族でお互い仕事がしあえるのは、本当に幸せなことだなって感じます。カフェでお客様と接することで、ばあちゃんももっと長生きできそうだしね」

ー インターネットでもここの情報は、様々なメディアやSNSで取り上げられているのを拝見しました。

「2017年の春頃にSNSでカフェとばあちゃんの口コミをして下さった方がいて、それを拡散していただいたようなんです。確かにそれ以降、遠方からの方や、若い世代のお客様が増えました。

山間部にある農家がやっているカフェですから、待っているだけではお客様には来ていただけません。ネット上での情報発信は大切だと再確認しました。

これからも、ありのままの農家の姿や農業文化についてはもちろん、カフェや加工品作りなど農業以外でできることなども発信していきたいです。

それが結果的に、里山の景色や時間を守っていくことにも繋がるんじゃないかな、って」

農業の魅力も大変さも伝え、地域を守っていく

ー “里山の景色や時間を守る”とは、どういうことでしょうか?

「この土地で農業を続ける人が続いていく、ということです。農業は、地域や町、ひいては日本の将来に必要な仕事だから、受け継いでくれる人が必要なんですよね。けれど仕事内容が専門的だったり、都会から離れた場所にあったりなどの事情があります。

農家で居続けることには喜びややりがいがありますが、実際のところ大変な作業もたくさんありますし、誰かに強制することはできません。

けれど最近は地方へのIターンやJターンで農業をやりたい若い方も増えてきているので、新しい世代に引き継ぐ形で、地域の文化が続いていったら良いなと思います。私みたいに、会社員時代に取った資格もアイデア次第で活かすことができますしね。

誰かの人生の選択肢の一つに“ここで農家を営む”ことが挙がるようになればいいですね」

ー 農業という点でやい子さんは現役でおられます。いろいろな世代の大先輩でらっしゃいますが、お若いころは、どんな暮らしをされてきたのですか?

やい子さん「この辺りは山が多くて農業が主な仕事ですから、昔は私に限らず、地域のひとは朝から晩まで働いていましたねぇ。私は平地の方からここへ嫁いで来たんですが、昔は葉たばこを作っていたりしましたよ。

農家では時代の流れにあわせて作るものを変えていきますが、牛の飼育に転換するときには、助成金なども利用して生業を切り替えてきました。そうやって、代々のものを続けてきましたねぇ」

人の輪と自然の恵みあるいしかわまち

ー 改めて、石川町に住んでいて感じることはありますか?

やい子さん「他の田舎はどうか分からないけれど、石川町は、地域づくりは地域ごとに、それぞれの世代が頑張ってやっていますよ。みんなで意見を出し合って、みんながいいなと思う方向に決めていきます。人の輪を特に大切にする町だなぁと思いますねぇ」

大平さん「最近では町まんなかにある旧石川小学校の廃校活用に、地域一丸となって取り組んでいますね。誰かが何かを頑張ろうとすると、みんなで協力し合う風土がある町なんです。それが子ども同士の関係でもあって、同級生同士で励まし合ったりね。

あとは何といっても、地域の自然は素晴らしいです。家族が日々過ごす環境としても、子どもの教育としても、豊かな自然や農業に直に触れあえることは強みだなと思っています。

都会にはないものや体験はここにはたくさんありますから、その恵みを一人でも多くの方に届けられるよう、これからも頑張っていきたいです」

 

農園Cafeやい子ばぁちゃん
住所:〒963-8712 福島県石川郡石川町大字南山形字羽貫田141
TEL:0247-26‐4773 (FAX 共通)
営業:11:00~16:00
※ ご利用前に予約のお電話をお願いいたします。
https://farm-yaiko.jimdo.com/